まずは自己紹介をお願いします。福祉の仕事に興味を持ったきっかけがあれば教えてください。
今年2月から「つなぐ」で働いています。それまでは保育園で栄養士として、子どもたちの給食を作っていました。周りに福祉の仕事をしている人が多く、自然と興味を持つようになりました。趣味のバスケットボールを通じて今の会社の社長と知り合い、「やってみない?」と声をかけてもらったのがきっかけです。
福祉の仕事も、障害のある方と関わるのも初めてで不安でしたが、「まずは資格を取ってみよう」と思い、初任者研修を受講。入社前には『ふくチャレ』を利用して、2つの事業所で職場体験をしました。実際に現場を見て、「やってみよう」と思えたことが、今につながっています。
今、どんなお仕事をされていますか?「つなぐ」での役割についても教えてください。
現在は「つなぐ」で管理者をしています。2024年に立ち上がったばかりの事業所で、社員も少ないため、現場支援や事務作業など幅広く担当しています。登録ヘルパーさんは10人以上おり、スケジュール管理や利用者様との連絡調整も私の役割です。
1日に3〜4件訪問することが多く、支援時間は30分から長時間までさまざま。平日は通学・通所の付き添い、土日は動物園や水族館、カフェへの外出など、利用者様の希望に合わせた支援を行っています。
支援は1対1のこともあれば、2人で対応することもあります。たとえば、重度の障害がある方との外出では、役割を分担して安全で楽しい時間を過ごしてもらえるよう工夫しています。ご家族から「自分の時間が持てるようになった」といった声をいただくこともあり、やりがいを感じます。
外出支援で訪れたディズニーランド。安全に配慮しながら、楽しい思い出を作ってもらえるようサポートしている。
「つなぐ」ではどんな支援を行っていますか?必要な資格や、取得方法についても教えてください。
「つなぐ」では、障害のある方が地域で安心して暮らし、外出や日常生活を楽しめるよう、さまざまな支援を行っています。
居宅介護・重度訪問介護(国の制度)
入浴や通院の付き添い、買い物の代行などを行います。若い世代の身体・知的障害のある方も多く、「できることはご本人にお任せし、必要な部分をサポートする」スタイルです。
▶ 必要な資格:初任者研修、重度訪問介護従業者研修など
移動支援(市区町村の制度)
通学・通所の付き添いや外出支援を行います。1対1が基本ですが、必要に応じて2名体制で対応します。
▶ 必要な資格:自治体指定の移動支援従業者養成研修(3日程度、試験なし)
同行援護(国の制度)
視覚障害のある方の外出をサポートします。
▶ 必要な資格:同行援護従業者養成研修
行動援護(国の制度)
知的・精神障害のある方の外出や生活支援を行います。
▶ 必要な資格:行動援護従業者養成研修
※「つなぐ」ではこの研修(通信課程)も実施しています。
私自身も未経験からのスタートで、週2回・3ヶ月の通学で初任者研修を取得しました。費用は通常88,000円ほどですが、キャンペーンで半額で受講できました。
参考:福祉の資格を取得したい | 福祉で働くということを知りたい | ふくむすび
ふくチャレに参加されたきっかけや、職場体験の際の感想などを教えてください。
社長に「ふくチャレという制度があるよ」と教えてもらい、現場体験ができて支援金も出ると聞き、すぐに登録しました。最初の支援では、脳性麻痺のある車椅子ユーザーの方と東京駅・丸の内のカフェに行く移動支援を体験しました。近所の散歩程度かと思っていたので、遠出やカフェでの時間に驚きました。
2回目は、知的障害のある方と2時間歩き続ける支援で、前回とはまったく違う内容に「本当にいろんな支援があるんだな」と実感しました。
実際に福祉の仕事をされてみて、いかがですか?
コミュニケーションが難しい利用者様も多く、「何を考えているのか」「どうしたいのか」が分からず、最初は戸惑うことも多かったです。先輩ヘルパーさんに「何か話しかけてみたら?」と声をかけてもらっても、反応がなくて「どうしたらいいんだろう…」と悩むこともありました。
でも、毎日顔を合わせているうちに、まだ1年も経っていないのに、ずっと前から知っているような親しみが湧いてきました。今では、表情の変化やふとした笑顔から「もしかしたら伝わっているのかも」と感じられるようになりました。
また、利用者様が少しずつできることを増やしていく姿に立ち会えるのは、大きなやりがいです。小さな成功体験を一緒に積み重ねながら、支援者としても成長できるのが、この仕事の魅力だと感じています。
趣味のバスケットボールは今でも続けているという増子さん。気さくで優しい人柄で、誰とでも自然に話せる雰囲気が印象的だった。
仕事をしていて大変な場面はありますか?
支援中に利用者様のパニックのきっかけを防ぐことができず、支援者に手を出してしまうというトラブルがありました。その経験から、「支援は楽しいことばかりではない」と実感し、現場のリアルを伝えることの大切さを感じました。そのため、採用面談では良い面だけでなく、現場の大変さも正直に伝えるようにしています。また、面接に来た方には「ふくチャレ」での職場体験をおすすめしています。実際に支援を体験することで、自分に合った働き方を見つけやすくなり、ミスマッチの防止にもつながります。
「つなぐ」ではどんな働き方ができますか?
「つなぐ」では、登録ヘルパーさんの多くがダブルワークです。本業の合間に土日や空いた時間だけ働く方も多く、「週1回・30分からOK」といった柔軟な働き方が可能です。
たとえば、「朝の通勤前に近所の利用者様を学校まで送ってから出勤する」といった働き方もできます。私自身も、空き時間を自由に使える環境に助けられています。自分のペースで働ける柔軟さがあり、昼休みには少し遠くまでランチに行ってみよう!などリフレッシュの時間も取りやすいです。
最後に、福祉の仕事に興味を持っている方にぜひメッセージをお願いします!
「迷っていたら、まずは来てみてほしい!」——その一言に尽きます(笑)。
最初から「いきなり働く」必要はありません。見学だけでもいいし、少し現場に触れてみるだけでも、きっと何か感じるものがあると思います。もし「ちょっと違うかも」と思っても、それでOK。やってみたからこそ分かることもありますし、自分に合った働き方を見つけるきっかけにもなります。だからこそ、「ふくチャレ」のような体験制度はとてもおすすめです。
私自身も、これまでのキャリアを手放すような気持ちもあり転職するときは不安がありました。実際に働いてみると、保育園での経験も活かせていますし、今の仕事にもちゃんとつながっていると感じています。
迷っていたり、悩んでいる方は、まずはふくチャレで体験してみてください。お待ちしております!
社名の「コルジリネ」は聖なる木としても愛されており、「幸福な交際」や「爽やかな交際」という花言葉が付けられている。